瑞穂の家 完成写真
瑞穂市にて建設中でした住宅が完成しました。
SLBH1のコンセプトのマイルドな部分を引き継いだ、シンプルかつ住んだ後のDIYを自発的に促すような間取り・納まりになってます。
住宅部分に併設して、独立したエントランスを設けたスモールショップ開設もできるワークスペースがあるのが特徴です。
だれにでも造れること
■SLBH(Super Low-cost Big House)シリーズ
造ることに興味がある。あるいは欲求かもしれない。この住宅は設計事務所が工事請負をし、設計士自らが設計はもちろん、現場監督、現場作業を行い、設計士・職人・施主の三者で行い造った建築物である。この3つの役割を担いながら、限られた予算内(1800万税別)で職人・施主と造り上げていくために、「図面を出来るだけ書かない」「素材を限定する」「構造・構成の単純化」「造り方の単純化」「余白を出来るだけ作る」といった事を試みた。
図面はもちろん書いたのだが、詳細図や納まり図を書いていない。それは設計作業量を減らすためでもあるが、図示しすぎない事は、より想像を生みだすのではないかと思うからである。三者が想像しき、最適なデザイン・ディテールを話し合い、アウトプットのみならず建築が出来ていくプロセスをも共有することを実践した。素材は各種下地、内外仕上げ、造作、家具、手摺などの垣根を越えてほぼ全ての要素をヒノキ(1等KD)材の30×40、30×105、105×105の流通材(3m・4m)にて構成している。素材を限定することで発注量が読みやすく、転用も出来るため端材はゴミではなく素材になる。その素材により家具が作られ、ピロティに作られる予定の小部屋のマテリアルになる。下地材は安価ではあるが、材としては十分な厚みがあり、質量を感じさせるディテールとすることで、奥行きのある重厚な仕上げとなった。
構造・構成は単純な2層で15本の通し柱により8個×2層のグリットを作っている。1階は筋交いに囲まれたピロティで中でも外にでも成りうる中間領域として存在している。2階は日常生活を受け止める気積の大きい一室空間として存在する。それらは、グリット状の通し柱と梁による単純な架構と、ヒノキ材を切ってビス止めする、材をそのまま積み上げるといった単純なディテールによって造られる。こういった設計・施工の手法を用いる事で、三者がフラットに設計から施工まで参加することが可能となった。三者で作り上げたこの住宅はここでとりあえず完成である。
この先、住まい手は「空間的余白」「施工的余白」「機能的余白」と、ここで得た経験をもとに、使い方の発見や拡張・縮小を続けていく。だれにでも造れるよう設計することで、施主・施工・設計の垣根を越えて関われる領域を広げ、 関与し続けられる場所、状況を作ることで皆が建築に愛着を持ち、 新しい家 づくりの枠組みを作ることができるのではないだろうか。そんなことを考え、今日も設計と施工を行き来している。
Before>>>
岐阜県各務ヶ原市でデザインしたレディースショップ「8circle」が先日オープンしました。
お近くの方は是非行ってみてください!
SignaL大月さん、いつもありがとうございます!
CD by SignaL BB
AD by FLAG
設計/内装 by TAB
info
>>
8circle
504-0833 岐阜県各務原市入会町2-1 1F
tel 058 389 2117
open 12:00-20:00 close thursday
parking 有り
https://8circle-jp.com/
ブラザー工業株式会社様の新規事業部が管轄するスペース「1908LAB」のデザインを行いました。 この施設はセッションスペース、FABスペース、プロジェクトスペースの3つの要素で構成されています。 今回の空間は創業の起点となったミシンに焦点をあてコンセプトを組み立てました。まず最初にこの空間のデザインを考えるにあたり、この場所のロゴイメージを作成しました。そのロゴは足踏みミシンの鉄の踏み板のデザインをアレンジしたものです。今回の物件はその昔、ミシンで使用するパーツを鋳物で作っていた場所でもありました。またこの空間を一つの機械に見立てて、踏み板を踏んでいくことでこの場所を動かしていく、アクティブにしていくという意味を込めています。このような思いを込めて踏み板のデザインをベースにして、この場所の名前を配しました。 オレンジのカラーを使用したのはミュージアムに展示してあったミシン「コンパルDX」の配色に着想を得ています。またセッションスペースで使用される椅子は、昔の足踏みミシン用のスツールのオマージュでスタッキング可能になっています。天井の照明の光をミシンの縫い目に見立て、セッションスペースではジグザグ縫い、FABスペースでは斜め縫いをイメージした配置にしています。 このように要素を空間にちりばめて、ストーリーを作り会社のイメージ、雰囲気を盛り込んで全体を構成していきました。 またFABスペースの家具はTABのトラぺゾイドスツールやワークテーブル、セッションスペース用のスツールを社員の有志の方々と一緒にDIYワークショップを行い、この場所を一緒に作っていくというプロセスも体験してもらいした。
<セッションスペース>
<FABスペース>
昔の看板
最新のマシンも入っております。
オールドロゴ
今回のイメージにつながったコンパルDX
この場所のロゴです。
古いミシンも展示してあります。
ラインライト
サンプルで持ってきたTABスツールも改造できてしまう。TABHACKされてます。
有孔板を使った収納。
大きな壁面にはホワイトボード塗料を塗りどこでもアイデアを共有できるようにしています。
斜めのライン
担当者の間瀬さんがDIYしたプレゼンカウンター ほかの社員の方がスピーカーを埋め込んでくれました。
レーザーカッターでカットした棚の蓋
岐阜県高山市にある「TRAVELLER Coffee House」というコーヒーショップのインテリアデザインです。
観光客と地元の人が交差する場所にしたいという要望がありました。
実際に訪れてみるとたくさんの海外からの旅行者が高山の町を散策していました。彼らが訪れるようなお店にすることが重要であるとともに、高山らしさをお店の中に取り込む必要があると感じました。
今回のプロジェクトは昔の商人の住宅や古い町並み、高山市の博物館等を訪れ、デザインのキーとなるものを探しにいきました。
そこで見つけたのは組み木でした。3本の木材が細工をされXYZ軸で交差していました。それは観光客と地元の人とお店が交差するイメージにぴったりだと感じるとともに高山の伝統的な組み木を用いることは今回のプロジェクトにあっていると感じたため、この組み木をデザインの核に置き設計を進めていきました。
大きな作業台兼カウンターテーブルとお店の中心に吊り下げられている組木からインスパイアされた照明をメインにし、組み木を斜めにしたときに見える角度をピックアップしお店の壁面とカウンターに格子を配置しました。
壁面にある格子には断面がひし形のペグを刺すことで自由に場所を変えられる棚になります。ペグを刺したときの形状は組み木を斜めから見た形状になります。またこのひし形はこのお店のロゴの人物が着ている法被に使用しています。
現場は高山の宮大工さんに制作をしていただきました。
<Credit>
Art direction : James Gibson
Illustration : Yachiyo Katsuyama
shop information
TRAVELLER Coffee House
〒506-0015
岐阜県高山市花川町58
Tel : 0577-57-5656
OPEN : 9:00- 18:00 (月曜定休)
場所はJR高山駅から徒歩6分のところにあり、商店街のなかにあります。
<完成写真>
カウンター下の格子
格子にペグをさしてT-shirtsをかけたり、ショップのグッズをかけたりできます。
2つさせば板を置くことで棚になります。
ロゴ
メニューは#hiydiyclubでがんばりました。
サイネージスタンド
こちらのTABオリジナルのスタンドをTRAVELLER仕様にアップデートしています。
改装の現場風景